相続税の控除一覧|節税に役立つ制度と申告時の注意点をチェック

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「相続税がかかりそうだけど、少しでも税金を抑える方法はないだろうか…」
「控除という言葉は聞くけれど、結局自分は何が使えるの?」

大切な家族が亡くなり、悲しみの中で直面する「相続税」の問題。複雑な計算や高い税率を前に、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

しかし、安心してください。日本の相続税制度には、納税者の負担を軽減するための「控除」という仕組みがあります。これらの制度を正しく理解し、適切に活用することで、相続税を大幅に減額できる、あるいは「0円」にできる可能性があります。

本記事では、知っておくべき「控除」の全種類、「控除」の仕組み、誰でも使える「基礎控除」の正しい計算方法などをわかりやすく解説します。

1. 相続税の控除とは?まず知っておきたい節税制度の一覧

相続税は、亡くなった方の財産総額に対してそのまま課税されるわけではありません。
まず、預貯金や不動産などの財産から、借入金などの債務や葬式費用を差し引き、「正味の遺産額」を計算します。さらに、そこから「控除」と呼ばれる差し引き計算が行われ、実際に納める税額は大きく軽減される仕組みになっています。
ここでまず知っておきたいのが、相続税の控除は「計算のタイミング」によって、主に次の2つに分かれます。

① 課税対象額を減らす控除(基礎控除など)
② 算出された税額から差し引く控除(税額控除)

たとえば、基礎控除は①に該当し、「そもそも相続税がかかるかどうか」を判断する重要な控除です。

一方で、配偶者の税額軽減や未成年者控除、障害者控除などは②に該当し、算出された相続税額を直接減らす役割があります。
このように、控除は段階的に適用されることで、最終的な税負担を大きく軽減する仕組みになっています。これらの控除を正しく活用できれば、課税対象額を大幅に減らせるだけでなく、相続税そのものが「0円」になるケースも少なくありません。

以下に、相続税の負担を軽減する主な控除制度をまとめました。

表1: 主な控除制度

控除の種類

対象

概要・要件

基礎控除

法定相続人

相続財産のうち「3,000万円+600万円×法定相続人の数」までは非課税となる(課税前に差し引く控除)。

配偶者の税額軽減(配偶者控除)

配偶者

配偶者が取得した財産のうち、法定相続分または1億6,000万円までは相続税がかからない(税額から控除)。

未成年者控除

未成年の相続人

18歳になるまでの年数×10万円を相続税額から控除できる。

障害者控除

障害者の相続人

85歳になるまでの年数×10万円(特別障害者は20万円)を相続税額から控除できる。

相次相続控除

10年以内に再度相続が発生した相続人

前回の相続で支払った相続税の一部を、今回の相続税額から控除できる。

贈与税額控除

生前贈与を受けた相続人

相続開始前一定期間内の贈与について、すでに支払った贈与税を相続税額から控除できる。

なお、生前贈与加算の対象期間は税制改正により、順次「相続開始前7年以内」へ延長されている。

控除は種類ごとに適用条件や必要書類が細かく決まっています。
また、気を付けなければいけないのは、控除は「知らなければ適用されない(自動的には安くならない)」という点です。制度を知らずに申告を進めてしまうと、本来払う必要のない税金を納める「払いすぎ」の状態になりかねません。
次章からは、それぞれの控除について「誰が使えるのか」「いくら安くなるのか」を詳しく解説していきます。

2. すべての相続で適用される「基礎控除」とは

相続税を計算する際、最初に確認すべきなのが「基礎控除(きそこうじょ)」です。
基礎控除とは、遺産総額のうち「この金額までは相続税がかからない」という非課税枠のことを指します。すべての相続に一律で適用されるため、相続税が発生するかどうかを判断するうえで、非常に重要な制度です。
遺産の総額が基礎控除額の範囲内であれば、相続税はかからず、相続税申告は原則として不要となります。
一方で、基礎控除額を超えた部分については、相続税の課税対象となります。そのため、まずは「基礎控除額がいくらになるのか」を正しく把握することが大切です。

図1:相続税の基礎控除
相続税 控除

2-1.基礎控除の計算式

相続税の基礎控除額は、「3,000万円+法定相続人の数×600万円」の計算式で求めることができます。法定相続人の数が増えるほど、基礎控除額は大きくなります。

図2:相続税の基礎控除計算式
相続税 控除

2-2.法定相続人の数え方

相続税の基礎控除額は「3,000万円+法定相続人の数×600万円」で決まるため、法定相続人を正しく数えることが非常に重要です。数え方を誤ると、本来より控除額が少なくなり、相続税を払いすぎてしまう可能性もあります。
ここでは、法定相続人の基本ルールと注意点を整理して解説します。

【法定相続人の基本ルール】
法定相続人は、民法で定められた以下の順位に従って決まります。

・配偶者は常に相続人になる
・それ以外は以下の優先順位で決定

上位の順位の人がいる場合、下位の順位の人は相続人になりません。

図3:相続順位
相続税 控除

例えば、亡くなった方に妻(配偶者)と子が1人いた場合、相続税の基礎控除額は「3,000万円+法定相続人の数×600万円」で計算され、4,200万円となります。

そのため、相続財産の総額が4,200万円以下であれば相続税はかからず、4,200万円を超える部分についてのみ、相続税が課税されます。

図4: 相続税の基礎控除額計算例
亡くなった方に妻(配偶者)と子が1人いた場合
相続税 控除

3.配偶者がいる場合は「配偶者の税額軽減(配偶者控除)」

相続税の配偶者の税額軽減(配偶者控除)は、亡くなった方の配偶者が相続する財産に対して、1億6,000万円、または法定相続分のいずれか大きい方の金額までは、相続税がかからない制度です。配偶者が相続する財産のうち、以下のいずれか多い金額まで相続税がかかりません。

【配偶者の税額軽減とは】
①1億6,000円
②配偶者の法定相続分相当額

図5:配偶者の税額軽減
相続税 控除

3-1.配偶者の税額軽減における適用要件

配偶者の税額軽減が適用されるためには、以下の3つの条件を満たしている必要があります。

①法律上の婚姻関係にある配偶者に限る
配偶者の税額軽減を受けられるのは、婚姻届を提出し、法律上の婚姻関係にある配偶者に限られます。つまり、内縁関係の配偶者(事実婚の妻や夫)には法定相続分がないため、税額軽減の対象にはなりません。

②申告期限までに遺産分割が確定していること
税額軽減を適用するためには、相続税の申告時点で、配偶者が取得する遺産の内容が確定している必要があります。
なお、申告期限(相続開始を知った日の翌日から10か月以内)までに『申告期限後3年以内の分割見込書』を提出することで、適用が保留される仕組みがあります。

③相続税申告書の提出が必要
配偶者の税額軽減を適用するには、申告期限内に相続税申告書を提出する必要があります。
申告書には、税額軽減の内容を明記したうえで、戸籍謄本などの必要書類を添付して税務署に提出します。

なお、この制度の適用によって相続税の納税額がゼロになる場合であっても、申告自体は必ず行う必要があります。

3-2.手続きと必要書類

配偶者の税額軽減の適用には、相続税の申告時に配偶者が引き継いだ相続財産が分かる書類を添えた相続税申告書を、相続開始を知った日の翌日から10か月以内に税務署に提出します。未分割の場合も同じ期限内に「申告期限後3年以内の分割見込書」を提出し、分割が完了した後に更正の請求を行うことで適用を受けられます。

<必要書類>
・戸籍謄本
・遺言書または、遺産分割協議書の写し
・相続人全員の印鑑登録証明書(遺産分割協議書に押印したもの)
・配偶者が引き継いだ財産が分かる書類

3-3.適用には二次相続を考慮する必要がある

配偶者の税額軽減を適用すれば、配偶者は相続税を負担せずに遺産を引き継ぐことが可能です。
しかし、この制度を最大限に活用することが、必ずしも最善の選択とは限りません。
たとえば、一次相続で遺産のすべてを配偶者が相続し、相続税が0円となった場合でも、その後に配偶者が亡くなり二次相続が発生すると、次に相続する子などの相続人は、配偶者の税額軽減(配偶者控除)は適用できず、法定相続人が1人減ることにより基礎控除額が減る等の要因から多額の相続税が課される可能性があります。
そのため、一次相続の段階で、二次相続を見据えた遺産分割を行う工夫が必要です。

4.未成年者控除

相続税の未成年者控除は、未成年者が相続人となった場合に、相続税の負担を軽減するための特例制度です。
未成年者控除の額は、「18歳-相続開始時の年齢」に10万円を乗じて計算します。なお、相続開始時の年齢に1年未満の端数がある場合は切り捨てます。
そのため、年齢が低いほど未成年者控除額は大きくなります。

図6:未成年者控除額
相続税 控除

4-1.未成年者控除の適用要件

未成年者控除を適用するためには、以下の条件をすべて満たす必要があります。

①相続または遺贈によって財産を取得していること
未成年者が相続人または遺贈を受けた者であることが条件です。

②相続開始時点で18歳未満であること
令和4年4月1日以降、未成年者の年齢が18歳未満に引き下げられました(それ以前は20歳未満)。胎児も、無事に生まれてきたことを条件に未成年者控除を適用できます。

③法定相続人であること
相続でも、遺言による遺贈でも、法定相続人(相続放棄をした場合には、その放棄がなかったものとした場合における相続人)の場合に限り未成年者控除が適用できます。養子も含まれます。

④日本国内に住所があること
原則として、相続開始時に日本に住所がある場合には未成年者控除の対象になります。

なお、海外に住所がある場合でも、未成年者控除を適用できる場合があります。

4-2.手続きと必要書類

未成年者控除を適用するためには、相続税申告書の作成から税務署への提出、さらに必要に応じて特別代理人の選任といった一連の手続きを進める必要があります。

まず、相続税申告書の第6表「未成年者控除額・障害者控除額の計算書」に必要事項を記入し、控除額を算出して申告書に反映させます。

必要書類一式を、相続開始を知った日の翌日から10か月以内に所轄の税務署へ提出します。期限を過ぎると控除が適用されないため、注意が必要です。

なお、未成年者が相続人となるケースで遺産分割協議を行う場合には、利益相反の可能性を避けるため、家庭裁判所で特別代理人の選任を申し立てる必要があります。特別代理人が、未成年者に代わって協議や署名を行います。

5.障害者控除

相続税の障害者控除とは、障害のある相続人が相続や遺贈によって財産を取得した場合に、相続税額から一定額を差し引くことができる制度です。

年齢や障害の程度によって控除額は異なり、計算式で求めることができます。

図7: 一般障害者の控除額計算式
相続税 控除

図8:特別障害者の控除額計算式
相続税 控除

5-1.障害者控除における適用要件

障害者控除を受けるには、以下のすべての要件を満たす必要があります。
・相続開始日に85歳未満であること
・相続や遺贈により財産を取得していること
・相続時に日本国内に住所があること
・相続時に障害者であること
(障害者控除の適用は障害者手帳の有無を問いませんが、障害の状態を証明する資料の提出が求められる場合があります)
・法定相続人であること(相続放棄がないものとして判定します)

※原則として、障害者控除は相続時に日本国内に住所がある人が対象です。ただし、被相続人が米国籍を有していた場合や米国居住者であった場合には、相続人である障害者が制限納税義務者であっても、日米租税条約第4条により障害者控除が適用される可能性があります。

5-2.手続きと必要書類

障害者控除を適用し、納税額が0円になる場合、相続税の申告は原則不要です。
ただし、他の控除や特例(小規模宅地等の特例など)を併用する場合には、申告が必要になることがあります。
障害者控除を適用するためには、以下の書類を相続税申告書に添付し、税務署に提出します。申告期限は、相続開始から10か月以内です。

・相続税申告書の第6表「未成年者控除額・障害者控除額計算書」
・障害者であることを証明する書類(障害者手帳の写しなど)

6.短期間で相続が続いた場合の「相次相続控除」

相次相続控除とは、短期間に相次いで相続が発生した場合に、相続税の負担が過重にならないようにするための制度です。具体的には、最初の相続(一次相続)から10年以内に次の相続(二次相続)が発生した場合、一次相続で課税された相続税額の一部を、二次相続の相続税額から控除することができます。

6-1.相次相続控除における適用要件

相次相続控除を適用するためには、以下のすべての要件を満たす必要があります。

1.亡くなった方の相続人であること
2.一次相続から10年以内に二次相続が発生し、二次相続の亡くなった方が一次相続で相続人として財産を取得していること
3.一次相続の際に、二次相続の亡くなった方が一次相続で取得した遺産に対して相続税が課税されていること

6-2.手続きと必要書類

相次相続控除の適用を受けるためには、相続税の申告手続きの中で、この控除を適用する旨を明記し、計算内容を示す必要があります。
相次相続控除の手続きは、相続税申告書に以下の必要書類を添付して、税務署に提出することで行います。

<必要書類>
申告の際には、上記の申告書に加えて、控除額の計算の根拠を示すために以下の書類を添付する必要があります。
・一次相続(前の相続)の際の相続税申告書の写し

7.土地を相続した時の「小規模宅地等の特例

小規模宅地等の特例について、適用対象となる土地の種類や限度面積、減額割合、適用要件を解説します。

7-1.土地の評価額を最大80%減額できる特例

「小規模宅地等の特例」とは、亡くなった方のご自宅の土地、お店など事業をしていた土地、貸家などの土地を、要件に合致した相続人が相続した場合に、その土地の評価額を最大80%減額する特例です。
土地の相続税評価額を計算するときに限り用いる評価額となりますので、特例を適用したからといって、土地そのものの価値が変わることはありません。

図9:小規模宅地等の特例


7-2.「小規模宅地等の特例」における3つの適用要件

小規模宅地等の特例は、相続する土地の種類と、誰が相続するかによって適用要件や減額割合が異なります。主に「居住用」「事業用」「貸付用」の3つのケースに分けられます。

表2:小規模宅地等の特例適用条件

宅地の種類

主な名称

限度面積

減額割合

主な取得者の要件例

居住用

特定居住用宅地等

330㎡

80%

・亡くなった方の配偶者

・亡くなった方と同居していた親族 

・別居親族(配偶者と同居親族がいない場合)

事業用

特定事業用宅地等

400㎡

80%

・亡くなった方の事業を引き継ぐ親族

貸付用

貸付事業用宅地等

200㎡

50%

・亡くなった方の貸付事業を引き継ぐ親族

また、適用を受けるためには、相続税の申告期限までに遺産分割が完了していること、相続人が土地を取得し、申告期限まで継続して保有・使用していること等、このほかにも細かな要件があるため、適用の可否については税理士へ相談することをおすすめします。

7-3.手続きと必要書類

小規模宅地等の特例は、自動的に適用されるものではありません。
適用を受けるためには、相続税申告書に所定の事項を記載し、必要書類を添付して税務署に提出する必要があります。特例の適用により相続税額がゼロになる場合でも、必ず相続税の申告を行う必要があります。

【必要書類】
添付が必要な書類は、宅地の種類や取得者の状況によって多岐にわたりますが、主に以下のようなものがあります。

<共通で必要となる書類例>
・遺言書の写し または 遺産分割協議書の写し
・相続人全員の印鑑登録証明書(遺産分割協議書に押印したもの)
・戸籍謄本(亡くなった方と相続人の関係を示すもの)

<状況に応じて必要となる書類例>
・亡くなった方や土地を取得した相続人の住民票の写し
・戸籍の附票
・事業を行っていたことを証明する書類
・賃貸借契約書の写し

8.相続税の贈与税額控除

贈与税額控除とは、相続税の計算において、生前贈与によりすでに納付した贈与税と二重課税とならないよう、相続税額から一定額を差し引くことができる制度です。

この控除を適用するためには、相続開始前の一定期間内に行われた贈与(生前贈与加算の対象)であることが前提となります。

<生前贈与加算の対象期間>

・令和5年12月31日までの贈与:相続開始前3年以内
・令和6年1月1日以後の贈与:税制改正により、相続開始前7年以内まで段階的に加算対象を拡大

※税制改正により加算期間は3年から7年へ延長されました。なお、この相続開始前7年以内加算は令和9年1月1日以降に発生する相続から段階的に適用され、令和13年1月1日以降は完全に7年分が加算対象となります。

図10:生前贈与加算期間移行スケジュール
相続税 控除

【相続時精算課税制度の場合】
相続時精算課税制度を選択している場合は、贈与の時期にかかわらず、その制度により贈与された財産のうち、基礎控除110万円を超える部分がすべて相続財産に加算されます。

また、すでに納付した贈与税額は相続税額から控除されます(控除しきれない場合は還付されます)。

なお、令和5年度税制改正により、令和6年1月1日以後に行われた贈与については、相続時精算課税制度を利用する場合でも、暦年課税と同様に年間110万円までの基礎控除が認められるようになりました。

8-1.贈与税額控除における適用要件

贈与税額控除を適用するためには、以下の要件をすべて満たす必要があります。

【適用要件】
① 相続または遺贈により財産を取得していること
② 被相続人から生前に贈与を受けていること
 ※相続税の計算上「生前贈与加算」の対象となるものに限られます
③ 贈与が相続開始前の一定期間内であること
④ その贈与について贈与税を納付していること(未納付は対象外)

8-2.手続きと必要書類

贈与税額控除は自動的に適用されるものではなく、相続税の申告書に記載して手続きを行う必要があります。
申告にあたっては、控除額の計算内容を明記します。

【必要書類】
申告の際には、控除額の計算根拠として、以下の書類を添付します(あわせて手元での保管も必要です)。
・贈与を受けた年に提出した「贈与税申告書」の写し
・贈与契約書など、贈与の事実が確認できる書類

9.生命保険の「非課税枠」

生命保険金には非課税枠があります。ここでは、非課税枠の計算方法や、生命保険金が相続税の対象となる契約パターンについて解説します。

9-1.生命保険の非課税枠

生命保険の非課税枠は、「500万円 × 法定相続人の数」で計算します。
受取人が1人であっても、非課税枠は法定相続人の人数に基づいて計算されます。

なお、法定相続人の数には以下の点に注意が必要です。
・相続放棄をした人も法定相続人の数に含めて計算可能
・養子は、実子がいる場合は1人まで、実子がいない場合は2人まで算入可能

この非課税枠の範囲内であれば、死亡保険金のうち、非課税枠内の部分には相続税はかかりません。
ただし、相続税は亡くなった方の遺産総額が基礎控除額を超えた場合に課税されるため、死亡保険金以外の財産が多い場合には、結果として相続税が発生する可能性があります。

9-2.生命保険が相続税の対象となる契約パターン

生命保険の契約内容によっては、死亡保険金にかかる税金の種類が異なり、相続税ではなく所得税や贈与税の対象となる場合があります。

まずは、保険契約の「契約者」「被保険者」「受取人」の関係を確認することが重要です。

相続税の対象となるのは、亡くなった方が契約者かつ被保険者であり、受取人が別の人である場合です。

図11:相続税の対象となる契約パターン
相続税 控除

【用語の整理】
・被保険者:保険の対象となる人
・保険契約者:保険契約を締結し、保険料を負担している人(契約上の権利者)
・保険金受取人:死亡保険金を受け取る人

10.まとめ

相続税には「高い・難しい」というイメージがありますが、実際にはさまざまな控除制度が用意されており、正しく活用することで税負担を大きく軽減することが可能です。

相続税はケースごとに状況が大きく異なるため、最適な節税方法も人それぞれです。少しでも不安がある場合や判断に迷う場合は、早い段階で専門家に相談することで、無理のない形で適切な対策を進めることができるでしょう。

控除制度を正しく理解し、賢く活用することが、相続税対策の第一歩です。

ご自身のケースにおいて、ご不明な点やご相談がございましたら、お気軽にOAG税理士法人へお問い合わせください。

 

 

監修者情報
OAG税理士法人 相続チーム 部長奥田 周年

専門分野:相続税、事業承継

(東京税理士会:登録番号83897) 1994年OAG税理士法人に入所。承継相続分野における第一人者として、相続を中心とした税務アドバイスを行うほか、事業承継や相続関連で多数の著書を執筆、監修するなど、幅広く活躍している。