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親が連帯保証人でも相続放棄ができる!相続放棄を選択する判断基準とは

「お父さんが生前に、友人の事業の連帯保証人になっていたことを知らなかった!連帯保証債務の請求が来てしまって困ったな…。」

お父さまが第三者の連帯保証人になっていたという事実を、ご家族に話さないまま亡くなられてしまうことはめずらしくありません。相続人であるお子さんご自身は、お父さまの連帯保証債務を相続しなければならないのかとご心配でしょう。

連帯保証人の地位や支払い義務は、一部の契約を除き、相続人が引き継ぐことになります。

本記事では、連帯保証人の地位を相続放棄するかどうかの考え方を分かりやすくまとめました。借金と聞くと焦ってしまいますが、まずは状況をきちんと把握して適切な判断をしていただければと思います。

    1. 親が連帯保証人の場合は相続放棄ができて借金も引き継がない

    連帯保証人は、主債務者が借金を返済できなくなった場合に、主債務者に代わって返済する義務を負います。亡くなられたお父さまが連帯保証人になっていた場合、相続人であるお子さんは、連帯保証人の地位も相続することになります。一方、相続放棄をすれば、連帯保証債務から免れることができます。

    連帯保証人であっても、本来の契約者(主債務者)が返済をしているときは、連帯保証人が債務を負う必要はありません。残りの債務金額や主債務者の返済見込みを確認しましょう。すでにお父さまが連帯保証人として返済していた場合は、主債務者が今後支払いできる可能性は低いと考えられますので、相続放棄を検討します。

    相続放棄には期限があり、亡くなられてから3ヶ月以内に家庭裁判所への申立てを行わなければなりません。

    図1:親が連帯保証人の場合は相続放棄ができる
    親が連帯保証人の場合は相続放棄ができる

    契約内容や支払い状況の確認は個人信用情報センター(信用情報機関)で調べることができますので、不明な場合は開示請求をしましょう。手数料として1,000円かかります。

    表1:個人信用情報センター一覧

    機関名 URL 主な会員
    株式会社日本信用情報機構(JICC) https://www.jicc.co.jp/ 消費者金融会社やクレジット会社、金融機関など

    株式会社シー・アイ・シー(CIC)

    https://www.cic.co.jp/ 信販会社、クレジット会社など
    全国銀行個人信用情報センター(JBA) https://www.zenginkyo.or.jp/pcic/ 金融機関など

    2.相続放棄の手続き5ステップ

    相続放棄は亡くなられてから3ヶ月以内に家庭裁判所に申立ての手続きが必要です。期限を過ぎた場合には、相続財産を負債も含めてすべて相続したとみなされますのでご注意ください(単純承認)。

    ※単純承認について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
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    図2:相続放棄の5つのステップ
    相続放棄の5つのステップ

    ステップ1:必要な書類を用意する

    表2:相続放棄に必要な書類
    相続放棄に必要な書類

    ※相続放棄の詳しい手順について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
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    ステップ2:家庭裁判所へ申立てする手続きを行う

    ※相続放棄の申立てについて詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
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    ステップ3:家庭裁判所から届く照会書に記入返信する

    ステップ4:家庭裁判所から受理通知書が届いたら完了

    ステップ5:さらに受理証明書を取得しておくとより安心

    ※相続放棄の受理証明書について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
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    3.連帯保証人を相続放棄するときの注意点

    連帯保証債務は、複数の相続人がいるときは、法定相続分に応じて連帯保証債務を相続します

    たとえば、連帯保証人だったお父さまが亡くなられ、相続人が奥さまと長男、長女だった場合は、奥さま1/2、長男、長女1/4ずつ債務を負担します。長女が相続放棄をした場合、長男は連帯保証債務を1/2相続することになります。

    図3:相続放棄すると同順位者の相続人の連帯保証債務が増える

     

    ※法定相続分について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
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    3-1.連帯保証人の地位だけを相続放棄できない

    相続放棄とは、預貯金や不動産などのプラスの財産と、連帯保証債務を含む借金などのマイナスの財産をすべて相続しないことです。相続放棄すると初めから相続人でなかったとみなされます。そのため、連帯保証人の地位だけを相続放棄できません。

    亡くなられたお父さまが連帯保証人だった場合には、財産と負債を比較して負債の方が大きい場合に相続放棄を選択します

    3-2.相続放棄すると連帯保証債務は次順位者が相続する

    相続には順位があり、配偶者は常に相続人となり、第一順位はお子さん、第二順位はご両親、第三順位はご兄弟となっています。

    第一順位:お子さん
    第二順位:ご両親
    第三順位:ご兄弟
    第四順位:該当なし

    たとえば、連帯保証人だったお父さまが亡くなられ、お子さんが相続放棄した場合、連帯保証債務の返済義務はお父さまのご両親へ移ります。そのため、次順位の方に相続放棄をした旨を伝える必要があります。

    図4:相続放棄をしたら連帯保証債務は次順位者に移る

    ※遺産相続の順位について詳しくは、こちらを参考にしてください。(当サイト内)
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    4.ご自身が親の連帯保証人の場合は相続放棄できない

    ご自身が亡くなられたお父さまの連帯保証人になっている場合、連帯保証人の地位は相続放棄できません。

    ご自身の連帯保証人としての地位は相続により引き継いだものではなく、連帯保証契約は貸主(債権者)とご自身の間で直接交わしたものだからです。

    お金を借りた本人が亡くなられたら借金は自動的に連帯保証人が支払うことになります。この連帯保証人としての責任は完済するまで続きます。

    図5:ご自身が連帯保証人のとき連帯保証債務は相続放棄できない
    ご自身が連帯保証人の場合連帯保証の義務は放棄できない

    5.まとめ

    亡くなられたお父さまが連帯保証人になっていた場合はその連帯保証人の地位は相続人が相続することになりますが、相続放棄をすることが可能です。

    ただし、相続放棄をすれば預貯金やご自宅などの他の財産もすべて相続できなくなります。連帯保証人の地位を相続放棄をする場合には、現時点で支払いが発生しているかや主債務者の返済見込み、今後返済義務が発生しうるリスク等を把握して判断する必要があります。

    3ヶ月以内に情報把握、判断、家庭裁判所への申立てまで終えなければならないことから、スピードも必要となります。

    相続放棄の手続きは、相続人ごとにおこなうため、ご自身が相続放棄をした場合は、次の順位の相続人に連帯保証債務が引き継がれます。相続人同士で連帯保証債務について共有しておきましょう。

    連帯保証人の地位を相続放棄される方は、相続に強い税理士にご相談されることをおススメいたします。

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