《税制改正① 相続税と贈与税の一体課税》 - OAG税理士法人|市ヶ谷・大阪・調布・埼玉・福岡の事務所

INHERITANCE相続相談

相続税

贈与税

2021.01.18

《税制改正① 相続税と贈与税の一体課税》

Q.今後の税制改正において個人面ではどのように変わってくるのでしょうか?

 

A.昨年11月の政府の税制調査会で、「資産移転の時期の選択に中立な税制の構築等」について議論が行われました。贈与税の暦年課税の場合には、生前贈与は相続開始前3年間のみ相続財産に加算することになっています。3年より前に贈与した財産については相続財産に加算する必要がないため、資産を移転する時期によって税負担が異なります。相続税の適用される最高税率を下回る水準まで財産を分割して贈与することで、相続税の負担を回避しつつ多額の財産を移転することが可能となっていることが問題視されています。

 

<相続税と贈与税の税率表>

相続税

財産額(注1)

贈与税

税率

控除額

一般税率

特例税率(注2)

税率

控除額

税率

控除額

10%

200万円以下

10%

10%

300万円以下

15%

10万円

15%

10万円

400万円以下

20%

25万円

600万円以下

30%

65万円

20%

30万円

1,000万円以下

40%

125万円

30%

90万円

15%

50万円

1,500万円以下

45%

175万円

40%

190万円

3,000万円以下

50%

250万円

45%

265万円

20%

200万円

4,500万円以下

55%

400万円

50%

415万円

5,000万円以下

55%

640万円

30%

700万円

1億円以下

40%

1,700万円

2億円以下

45%

2,700万円

3億円以下

50%

4,200万円

6億円以下

55%

7,200万円

6億円超

 

この問題に対応するため、諸外国の税制(注3)のように相続税と贈与税が一体で課税するよう、来年度以降の税制改正で見直しが行われる可能性があります。相続対策において、生前贈与の時期を予定よりも早めることも検討の余地があります。改正が行われるのか、いつから適用されるのかについて最新の情報を入手するようにしてください。

なお、令和3年度税制改正の大綱については昨年12月21日に閣議決定されています。令和3年度はポストコロナの時代に向けて経済や社会の変革を促すことに重点を置いています。次回以降では、令和3年度に税制改正が予定されている資産課税や個人所得課税を中心に解説します。

 

(注1)        基礎控除等を控除後の各取得分

(注2)        20歳以上の子や孫などが贈与を受けるとき

(注3)        アメリカでは一生涯、ドイツやフランスでは10年ないし15年の累積贈与額と相続財産額について一体で課税する方式

 

※具体的なご相談などがございましたらOAG税理士法人までお問い合わせください。