8月31日民主党の圧勝により、戦後初めての政権交代が実現しました。民主党のマニフェストのバラマキが気になるものの、政権交代フィーバーにすべて吹き飛んだ感があります。また投票率が約70%に達したのも、この選挙の対する国民の関心の高さが表れています。 さて、民主党だろうと自民党だろうと今の経済が急に良くなる魔法の水を持っている訳ではありません。国民は変化を望んだのだから混乱からスタートなんだと思います。国民は変化を希望し叶えられました。そして待っているのは大混乱とその後の再生?なんだと思います。 時を同じくして堺屋太一著「凄い時代=勝負は2011年」が出版されました。世界不況はなお止まず勝負の時は2011年という内容なのです。私も同感です。このまま経済が上昇するというのは幻想です。 何故なら人の価値観に変化があり、消費行動や生き方が変化しているのに企業がこれをキャッチアップするのに時間もかかるし、その変化を政治がリードするとも思えません。 企業を経営するものにとって常に頭の中にあるものは「独立自尊」。自分の会社は自分以外守ってくれない。「政府や政治家」に頼ってはいけない。「景気の良し悪し」に期待してはいけない。 自分のお客は自分で守るしか方法が無いことを経営者は改めて認識すべきなんだと。中小企業の置かれている環境は真に厳しいものがあります。でも誰も助けてくれないし、助けられないのが当たり前です。そんな皆様に心から敬意を感じています。 中小企業の経営者は本当に大変だ。でも一番大切な仕事をしているんだと自覚しながらおたがいに張り切りましょう。
OAG税理士法人 代表社員 税理士 太田 孝昭 著 ※広報誌「春夏秋冬」掲載