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企業売却(M&A)による事業承継
名義株を取り巻く諸問題

(4)相続が発生し鳩合の問題
名義人、名義借人のいずれか一方に相続が発生した場合には、権利関係をめぐって問題が生じることが懸念される。株式を実質的に引き受けたのが誰であるのかを証明できない場合、真の所有者をめぐって例えば次のような問題が生じることになる。

まず、名義人に相続が発生した場合だが、残された遺族が事実関係を把握するには当然困難を伴う。もしも名義人の相続財産だと遺族が認識をし、主張するような場合、名義借人は株式の所有権を失うことにつながりかねない。

また、名義借人に相続が発生した場合、名義人が名義を貸与している事実を明らかにせず、遺族が相続財産だと認識できなければ、結果として相続財産を不当に減少させることになる。

また、真実の所有者だという認識があった場合でも、事実を証明できない場合、やはりその株式を相続することは難しくなる。いずれにしても、特に株価が高いような場合、相続税の税務調査における名義株の事実認定は、かなり厳しく調査されることが予想される。

(5)組織再編への影響
合併、分割、株式交換等組織再編時における税制適格要件は、(1)完全支配関係(100%持株関係)の場合、(2)支配関係グループ内(50%超持株関係)の場合、(3)共同事業を行う場合の三つに区分され、それぞれ要件が規定されている。

区分によって要件の内容、数が異なっているが、名義株であることを失念あるいは名義株であることを証明できない場合、(1)や(2)の税制適格要件を当初充足していると判断していたものの、判定区分が変動することで、結果的に要件を満たせなくなってしまうケースも考えられる。

ここでは税制非適格合併を例にするが、非適格合併の場合、合併法人は移転資産等を時価で認識することになり、被合併法人の資産に含み益がある場合には被合併法人の課税所得を構成することになる。

また、一定の場合を除き、繰越欠損金の引継等に影響を及ぼすこともあるため、組織再編に当たっても、名義株の認識には留意しておくべきである。

(6)会社経営に及尉影響
名義人と名義借人との間で株式の帰属を争う紛争が生じた場合、名義人から取締役職務執行停止の仮処分、議決権行使禁止の仮処分等、会社を巻き込んだ法的手続きがとられるなど、会社経営に重大な支障が生じる可能性もある。

また、名義人に相続が発生した際、名義人の相続人から株式の買取りを要求されるような事態に発展し、価額について折り合いをつけられず高額を要求されるようなことになれば、結果として、事業の継続に大きな悪影響を及ぼす可能性も考えられる。

場合によっては、長年放置したことで名義人が所在不明となってしまうケースもあるだろう。M&Aによる株式譲渡を決定したとしても、名義株である立証ができないことから、所在不明となった名義人の株式について、有効な株式譲渡契約が締結できなくなる可能性もある。その場合は別途解決策を模索する必要も生じる。

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