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企業売却(M&A)による事業承継
名義株を取り巻く諸問題

(2)グループ法人税制適用の判定
グループ法人税制は、日本におけるグループ経営の進展を背景 に、100%の資本関係で結ばれた企業を経済的に一体のものとして、課税上扱おうとする制度である。一の者が発行済み株式等の全部を直接若しくは間接に保有する関係を完全支配関係と整理し※9、グループ法人税制を適用している。

当該完全支配関係の判定は、同族会社の判定と同様、名義株が存する場合は当然真の所有者を実際の権利者として、完全支配関係にあるかを考えなければならない※10。

完全支配関係にあると認められる場合は、資産の譲渡取引や法人間の寄附、受取配当の益金不算入制度について、 グループ法人税制が強制的に適用されることになる。例えば、名義株を 把握せずに完全支配関係について誤った判定がなされた場合、どのような問題が生じるかをここでは見てみよう。

完全支配関係がある内国法人間で、所定の譲渡損益調整資産の譲渡を行ったことにより生ずる譲渡損益は、別表調整による繰延処理が強制される。つまり、含み損のある固定資産や土地、株式等をグループ企業間で取引することによる譲渡損失の計上は認められていない。

もしも名義株が見つかり、完全支配関係にあると認定された場合、譲受法人における税務処理の修正は伴わないが、譲渡法人において譲渡損益の繰延処理 が必要となる。

また、完全支配関係にある内国法人間で寄附を行った場合、その経済実態を内部取引の資金移動と捉える観点から、支出側の法人においては全額を損金不算入、受領側の法人では全額を益金不算入とされることになる。

当該処理を適用したものの、名義株であるという事実を証明できず、完全支配関係にはないと認定された場合、支出側の法人においては、寄附金の損金算入限度額を超える部分を否認されることになる。

一方受領側の法人では、全額を益金算入処理に修正されるため、やはり課税所得を構成することになる。なお、当該制度の完全支配関係は、法人による支配関係に限られている。よって、たとえ名義人が特殊関係個人であった場合にも、否認事案になり得るため留意を要する。

※9 法法2十二の七の六
※10 法基通1-3-2(名義株についての株主等の判定)

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