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合併による少数株主整理
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少数株主への対応について
M&Aや組織再編、100%子会社化戦略などを遂行するに当たって、少数株主の存在が弊害となるのはよくあるケースです。僅かな株主でも、友好的な株式譲渡交渉に応じてくれない場合などには、法令を遵守しながら劇的な株主整理を迫られるケースもあります。

また、相続等によって自社株式が分散していたり、所在不明の株主がいたりする例も少なくありません。少数株主の整理を進めようにも、その手法や資金、税負担等に頭を抱える企業も多く、弊部でも、これまでに多くのご相談を受け、スキームの組成と実行をサポートしてまいりました。

今回は、少数株主整理(排除)の手法と留意点などについてご案内していきたいと思います。


■少数株主整理(排除)の代表的な手法

一般的に、少数株主を整理する際には、以下の手法が採用されています。

 (1)全部取得条項付種類株式の活用
  ・既存の普通株式に「全部取得条項」を付与
  ・会社は全株主から全部取得条項付株式を取得し、対価として新株を交付
  ・新株交付比率の調整を行い、少数株主が受け取る対価を1株未満の端数とし、金銭で清算

 (2)株式の併合
  ・数個の株式を合わせて小数の株式とする(例えば100株を1株にする)
  ・少数株主の保有株式を1株未満の端数に調整し、金銭で清算

 (3)金銭交付を伴う株式交換
  ・少数株主を排除したいターゲット会社(株式交換完全子会社)と株式交換契約を締結
  ・少数株主を含むターゲット会社の株主から、株式を取得
  ・株式取得の対価として、自社(完全親会社)の株式ではなく、金銭を交付

 (4)金銭交付を伴う合併
  ・少数株主を排除したいターゲット会社(合併消滅会社)と合併契約を締結
  ・合併の対価として、自社(合併存続会社)の株式ではなく、金銭を交付

どの方法を採用するのがベストなのかは、ケースバイケースです。しかし、検討する際には、会社法だけでなく関係者の課税関係や税流出等も勘案しなければなりません。

■合併による少数株主整理

状況によっては少数株主だけでなく自社と対象会社も課税対象になる場合がありますので、スキームの選択には慎重な判断が必要なのです。

合併の際には、合併消滅会社の株主に退場してほしいと願うことは不思議ではありませんが、会社法上、合併対価として合併存続会社の株式ではなく、金銭を交付することも可能となっています。通常であれば、合併対価として合併存続会社の株式を交付するところを、金銭交付することでスクイーズアウトすることも可能なのです。

ただし、税務上の取り扱いには留意しなければなりません。金銭等の交付があった場合には、税務上の税制適格要件の一つである対価要件(株式のみ交付要件)を満たさないため、適格合併に該当しなくなるからです。

税制非適格合併の場合、ターゲット会社の資産に所定の含み益があれば時価課税を受け、結果として多額の法人税等の負担が生じる懸念があります。また、ターゲット会社に税務上の繰越欠損金があっても切捨てられてしまい、株主全てにみなし配当課税が生じるといった点も考慮する必要が
あります。合併は、課税の取り扱いにも注意が必要なため、安易に行うべきではありません。



■事例紹介 キャッシュアウトを伴わないスクイーズアウト

友好的な株式譲渡に応じてくれない株主と、友好的な話し合いを行うことが難しいことは自明です。また、所在不明の株主や株式の相続人が突然現れて、経営に介入するなどという事態はぜひとも避けたいところです。

そこで、合法的に強制排除できるスキームの例をご紹介しましょう。




この事例では、合併の対価としてP社の株式をS社の株主に交付すると合併契約で定めています。しかし、適正な合併比率に基づいて合併対価となる株式数を計算してみると、S社の少数株主に交付される株式は一株に満たない端数となりました。

一般的には端数は金銭で清算しますが、法人税法上、このような端数処理にあたって金銭を交付するのは、税制適格要件の一つである対価要件に抵触しないとされています。その他所定の要件も満たしたことから、S社の繰越欠損金をP社が引き継くことも可能になりました。

更にこの事例では、各少数株主が持つことになったP社株式の端数をすべて合計しても一株に満たない状態でした。会社法では、一株に満たない端数を合計した結果が一株に満たないときには切り捨てる旨が規定されています。その結果、会社法の手続きに従って少数株主に対するキャッシュアウトを伴うことなくスクイーズアウトを達成することができました。

今回は触れませんでしたが、税務上の観点からは株主間贈与(株主間での経済的利益の移転)や株式の取引価額について詳細な検証が必要なケースもあります。具体的な検討をされる際には、弊社担当者までお気軽にお問い合わせください。


 
 
 
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